住宅雑誌Replan（リプラン）

好きなモノだけを選び抜いた
今の暮らしにちょうどいい家

帯広市・Sさん宅　家族構成／夫婦40代・子ども2人
設計・施工／（株）大野建設

　古くからの住宅が並ぶ通りで、ひときわ目を引くエッジの効いたシルバーの建物。美術館のようにも映る建物は、昨年夏完成したSさんのマイホームです。「もともとは、リノベーション前提で中古の物件を購入する予定でした。プランは、実家の建物を手掛けた大野建設さんにお願いしようと決めていました」
　ご夫妻が思い描いていた新居は、間仕切りを設けないシンプルな建物。狭小でありながら、奥行きを感じさせる空間に住みたいと考えていました。「建築家の建物を多く手掛けてきた大野さんは、すぐに僕らの希望を理解してくれました」。共有したイメージを忠実に実現するため、大野建設は新築を提案しました。長年「いつかのために」と、夫婦で集めていた資料をもとにプランを作成。さらにイメージどおりの家具や素材をネットで捜索し、採用してもらったといいます。
　ご夫妻と大野建設の絶妙な二人三脚で、昨年8月に完成した新居は、シンプルなL字型の平屋。延床面積が82㎡に満たない広さにもかかわらず、のびやかな印象です。「大野さんが豊富な経験と知識で、僕たちの理想をより良いカタチで立体化してくれて、大満足です」。デザインだけではなく、住宅性能も北方型住宅ECO基準並み。初めての冬も家中が暖かく、快適だったそう。「今の暮らしにちょうど良いことにこだわって建てた家なので、これからも必要に応じて、大野さんに相談しながら、より住みやすい空間に変えていきたいですね」。