住宅雑誌Replan（リプラン）

第二の人生を楽しむための
暮らしに合わせた癒し空間

福島県郡山市･Wさん宅　設計･施工／SIMOKU 八光建設（株）

大好きなホテルの一室を
マンションの中に再現
暖かく居心地の良いわが家

　数年先に控えた定年退職後には、便利な場所でコンパクトな暮らしを—。そう考えたWさんは、郡山駅から徒歩圏内にある築23年の中古マンションを購入。お気に入りのホテルの一室を再現したいと、同ホテルの設計や内装を手がけた八光建設にリノベーションを依頼しました。
　 自然素材に包まれ、センスの良い造作家具が配された室内は、まさにホテルのように洗練されています。細かく区切られ使い勝手の悪かった間取りも、新たなライフスタイルに合わせて一新。壁を極力排し、限られた空間を生かしながら、視覚的にゆとりを感じさせる工夫が散りばめられているのも見逃せません。
　 古いマンション特有の寒さへの対策も万全です。全窓に樹脂サッシとペアガラスによる内窓を施工し、さらに造作障子を設置して断熱性能をプラスしました。大開口サッシから入る日射を程よくコントロールし、室内のデザインにアクセントを与えている障子は、「伝統的な建築技術や知恵と、現代の生活スタイルの融合」を目指す同社の考えを象徴する存在と言えるでしょう。
　 ホテルのように安らげる住まいを手に入れ、ここから始まる第二の人生を今から楽しみにしているWさんです。

Reform Point

Wさんがよく利用しているホテルに倣ったしっくいや無垢材を用いた内装デザインで、居心地の良さを実現した。

壁をできるだけ取り払い、開閉自在な障子などに変更。使う素材や色を限定することで、視覚的な広さを演出。

二重サッシや障子、無垢床を取り入れ、断熱性を高めた。洗面室とトイレには床暖房も導入している。