在るものを生かし、寿命を延ばし、暮らし方に合ったエコロジー。
リフォームは、結果「エコ」になる
■設計・施工/(株)北デザイン建築工房
TEL:011-644-7444
HP:http://www.kita-design.co.jp
今回の事例は、リプラン北海道 Vol.81に掲載しております。
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年月を重ねた味わいを楽しむライフスタイル
例えば半世紀以上も時を重ねた、古くて趣のある建物。お気に入りのカフェはいつもそんな場所で、結婚前から価値観が同じだったというEさん夫妻(30代)。勾配のある土地で、隠れるように道路の下に建っていた、昭和56年築のツタの絡まる家に惚れ込み、リノベーションした。以前から北欧のユーズド家具を少しずつ買い求め、結婚を機に東京へも探しに出かけたお二人は、正直、真新しいものが苦手。年月を重ねたものにしか生まれえない味わい、そこに魅力を感じるのだという。
「二人とも、シンプルだけれどデザインが洗練されている、そんな北欧のユーズド家具に囲まれて暮らしたいと思っていました。新築の家でも古びた感じを出すことは可能でしょうが、時間がつくりだした味わいってありますよね。そんな味わいを感じられる空間に、使い込まれた家具を並べて、お気に入りのカフェのような家にしたい。それが自分たちの求めるものだと思ったんです」
オープンな空間に落ち着きを与える梁。「どこか懐かしい感じがする」と思えば、既存のドアノブをそのまま再利用。まだまだ使えるものは上手に生かした。最も気に入っていたツタの絡まる外壁は残したかったので、室内側から壁を壊して断熱改修。構造的なダメージもほとんど見られなかった。さらに、暖房と給湯には空気熱を利用する電気のヒートポンプシステムを導入。これは、ご主人の発案だった。
「ヒートポンプに関しては省エネを意識したといえばしましたが、それも自分たちの生活を考えてのこと。ユーズドの家具を使っているのも、古い家を買ってリフォームしたのも、たまたま、自分たちのライフスタイルがそうであっただけ。決して頑張っているわけじゃないんですよ(笑)。ただそれが、結果的にエコロジーにつながっていると言われれば、そうかもしれませんね」
エコと仲良く付き合う秘訣が、お二人の言葉の中にあるような気がした。
今回の事例は、リプラン北海道 Vol.81に掲載しております。
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