case.03│家族のつながりを大切に
砂川市・Ⅰさん宅 家族構成/夫婦30代、子ども2人
設計・施工/(株)藤井光雄工務店(藤井工務店)
市街地から少し離れた見晴らしの良い土地に建つIさん宅。優しい色合いのローズカラーのモルタルとカラマツを組み合わせた外観が、周囲の風景に溶け込んでいます。
「藤井さんがつくる家の雰囲気がまさに理想そのもので、3〜4年かけて何度も住宅を見学させてもらいながら、自分たちの希望を整理していきました。使用する素材は完全に藤井さんにお任せ。他の部分ではいろいろと希望を出しましたが、私たちの言うことをただ聞くのではなく、プロの目線や同じ一男一女の家族構成という点から、実際の暮らしやすさに配慮した提案をしてくれました」
吹き抜けや、採光を兼ねて家型に壁をくり抜いたことにより、家全体がひとつにつながっているIさん宅。LDKを中心に、どこにいても家族の気配が感じられるプランになっています。キッチンと一体になったダイニングテーブルは、ご両親が遊びに来たときにみんなで食卓を囲めるようにと藤井工務店が製作したもの。テーブルの角を落とすさりげない心遣いが嬉しいポイントです。
「リビングやダイニングに腰掛け、ふと上を見上げると、森の中にいるみたいに落ち着くんです」と語るIさん。現しになった構造材はまるで大きな木が枝を広げているようで、伸びやかな空間をつくり出しています。「ダイニングからデッキに目を向ければ遠くまで視線が抜けます。隣町の花火大会もデッキから見えると思うので、今から夏が楽しみですね」
大きな視点で家づくりを
家づくりにおける「環境」というキーワードには、地球環境、地域環境、近隣環境、室内環境の4つが挙げられると思います。私たちの家づくりは、これらのすべてにおいて負担をかけないことをまず第一に考えます。例えば、「地球環境」…パッシブの手法を取り入れて暖房などにかかるエネルギーを抑える。「地域環境」…地域材を使って輸送時のCO2を軽減する。「近隣環境」…地域の街並みに配慮した外観、配置にする。「室内環境」…住む人と地球に優しい自然素材を使用する、などです。家を建てて暮らしていくことは、それだけで地球に対して大きな影響を与えること。だからこそ、大きな視点で家づくりを行うのが大切だと考えています。
■建築データ
□構造規模 木造(在来工法)・2階建て
□延床面積 128.76㎡(約39坪)
□主な外部仕上げ 屋根/アスファルトシングル、外壁/美瑛産カラマツ・モルタル、建具/玄関ドア:道産アサダ材製作ドア、窓:樹脂サッシ
□主な内部仕上げ 床/ナラ無垢フローリング・テラコッタタイル、壁・天井/浜頓別産珪藻土
□断熱仕様(充填断熱+付加断熱) 基礎/押出法PSF保温板(B3)50㎜+50㎜、壁/高性能グラスウール16kg105㎜+90㎜、屋根/高性能グラスウール16kg280㎜
□暖房方式 エコジョーズ(LPガス)による温水セントラルヒーティング(床下設置)
■工事期間
平成24年10月〜平成25年8月(約10ヵ月)
砂川市・Iさん宅
家族構成/夫婦30代、子ども2人
設計・施工/(株)藤井光雄工務店
(藤井工務店)
TEL 0166-83-5517
上川郡東神楽町北2条東2丁目9-1
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